全身麻酔初体験の巻 その2
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全身麻酔初体験の巻 その2
全身麻酔初体験の巻 その1

全身麻酔初体験の巻 その2
いよいよ手術
さて、手術の日を迎えました。
手術室には、歩いて行くんです。
テレビでは、そんな場面ないですよね。
後ろについてきた息子に、できるだけ平静のお顔で挨拶。
「ジャッ♪(^^)/」
手術室の前の部屋を入ると看護師さんが
「脇を開けてください」と笑顔で言われた。
なんでだろう?
と思っていると「スッ」と 看護師さんの腕が私の腕を支えるように組まれました。
「では、歩きましょうか」と手術室の扉を開くバーを足で踏むと・・・・・
バ~~ン!!と目の前に入ってきたのは、テレビでよく見る
目がいっぱいあるオペ用のライト。
異空間にほんの一瞬クラッとしました。
その時に看護師さんが 腕を組まれたワケが分かりました。
以外や意外だったことは、手術台。
手術台は、冷たい銀色の鉄板のイメージでしたが
真綿で包まれたようで、柔らかいふんわりとしたベッド。
しかも、ほんのり温かい。
それだけで とても安心したのが記憶に残っています。
今から全身麻酔して、シュジュチュだ。
覚えておいてネタに使わにゃ。…と普段使わない観察力をスイッチ入れたんですが。
脳波を見るための器具を額に付けるとき「痛っ!」と言って
マスクを被われるかな外されたな~と思った5~6秒後のことは、記憶にございません。
オペの説明
オペに入るまでの前日から数時間前まで、初体験に挑む私に対して 不安と心配を取り除くべく、人を変え時を置いて説明を何度もされました。
麻酔医の先生とも前日にお会いします。先生は、優しく明るくとびっきりの笑顔で
「何にも心配する事はありません。10秒くらいで麻酔がかかりますので、起きたら終わっていますよ(^ ^)」と言われました。
実際、4時間半位かかったようです。
息子が手術室の前の部屋で待ってくれてました。
後で手術にかかった時間をきいて
「ごめんねー長い事待ってくれてたんやね~~。」と言うと
「僕、寝てたから気にせんといて~~。」
アハ……いや〜。
もうちょっと、なんか言いようがあるじゃろ。
いやいや、このくらい呑気な方がよい。やっぱっり私の子供やにゃ。(笑)
悪夢の時間始まり
私の入院した数日間は、看護師、及びリハビリ療法士の仕事の大変さを垣間見たものでありました。
私の相部屋は、足を骨折し動けない方2名
微熱の為、弱っている方が1名。
看護師さんはエライですね。
何度も呼び出されても
「どうかされましたかあ( ^^)」
「血圧計外したらダメですよー」
「もう夜中の三時なので寝ましょうね〜。」
「。。。いい加減に寝てね〜」
「お家に携帯は、つながらないから寝てね〜」
…と何度呼ばれても優しく接していらしゃる。
私の住まいは、プチ田舎で、しかも幹線道路からかなり離れている。
夜は、虫の音が子守歌
朝は、セミが目覚まし時計。
夜中にず~っと常に音がある状態が、とてもストレスでした。
寝れない長い夜の始まり・・
手術が終わりICUに入ったのは、18時だったと思う。
ICUには、私以外に3人の方がいました。
運悪く隣の婆さまは、軽い認知症。
「水が欲しい。。。睡眠薬が欲しい」と
大げさではなく15分〜30分毎に呼び出していたんではなかろうか。
(参ったな…。)
術後12時間は、水分は取ってはいけないのです。
「水が欲しい。。。睡眠薬が欲しい、家族を呼んで」
おとなしくなったなあ~とおもったら イビキ。
「我慢の限界」と「協調しなければいけない」という葛藤が交差するのでした。
心電図を図る機械音と腕に巻かれた血圧を図るポンプは、定期的に膨らみ「プシュー」と解かれる。
血栓ができるのを防ぐために巻かれた足のポンプも定期的に「プシュー」。
強い腰痛が起こり寝返りができない。
「いててて、いててて。。。。。。」
とても長い夜だった・・・・・・。(^-^;
そして、ようやく朝を迎え普通病棟に帰ったら・・・
隣の婆様のお見舞いの方がいらしてました。
大きな声がひびいています。
「どう?」
「はあ。元気やで!」
「夜は、寝れる?」
「よー寝れるでえ」
「・・・・・・!」って感じです。
私は、玉砕してしまいました。

声は、破壊力を持っている。
弱っている者には辛い。
たぶん、これは経験しないとわからない辛さです。
高齢者は、待つという我慢がだんだん出来ない方が多いとか。
さらに、寂しさと退屈があって人を呼ぶ回数が多くなるようである。
個室について
保険で入院特約とか付けていたら、ぜひ個室をオススメします。
寝られないほど辛ものは、ありません。
教 訓
① 病院は、元気な人がいる場所ではないので お見舞いに行くときは、静かに訪ねましょう。
② 入院のお部屋は、出来るだけ少ないベッド数のお部屋がオススメ。
③ 同室の方が高齢者であれば、忍耐がいるので心構えをしておきましょう。
④ 部屋着は、調整できるように一枚余計に羽織るものがあれば良いです。
⑤ 時間はたっぷりあるので、普段読めない本を持って行くと良いかもです。
以上、初入院体験から得た教訓です。
追 記
一つ良いことがありました。
あんなに気を使いお金を使っても、体重が減らなかったのに
退院して体重を計ると三キロ減っていました。
唯一の朗報です。